中村元 - ブッダのことば スッタニパータの解説
Kaoru GreenEmerald Kaoru GreenEmerald
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 Published On Jan 4, 2019

●ブッダが当時の人々に説いた教え。スッタ(Sutta)はパーリ語で経、ニパータ(Nipāta)は集まりの意。ブッダの教えを最も忠実に現代に伝えていると言われています。

●解説は中村元 先生(なかむら はじめ、1912.11.28-1999.10.10)
インド哲学の世界的権威で、多くの論文や著作を記され、東京大学教授、同大学文学部長、同大学名誉教授を歴任された後、東方学院の開設や比較思想学会を創設。世界各地で講演された他、NHKにも度々出演されました。
本動画は中村先生の著書「ブッダのことば スッタニパータ 」に基づいて説明しています。

●中村元先生関連の動画を私のplaylist「中村元 Hajime Nakamura - ブッダ」に収めています。   • 中村元 Hajime Nakamura - ブッダ  

●中村元先生の著書「ブッダのことば スッタニパータ」の全文を文字に起こしておられるサイトをご紹介します。ご参考まで。
http://hosai02.la.coocan.jp/dammapada...

●第一章第八節【慈しみ】 ・・・・ 0:25:07
究極の理想に通じた人が、この平安の境地に達してなすべきことは、次のとおりである。
能力あり、直(なお)く、正しく、言葉やさしく、柔和で、思い上がることのない者であらねばならぬ。足ることを知り、わずかの食物で暮し、雑務少く、生活もまた簡素であり、諸々の感官が静まり、聡明で、高ぶることなく、諸々の人の家で貪ることがない。
他の識者の非難を受けるような下劣な行いを、決してしてはならない。

一切の生きとし生けるものは、幸福であれ、安穏であれ、安楽であれ。いかなる生物生類であっても、怯(おび)えているものでも、強剛なものでも悉(ことごと)く。長いものでも、大きなものでも、中くらいのものでも、短いものでも、微細なものでも、粗大なものでも、目に見えるものでも、見えないものでも、遠くに住むものでも、近くに住むものでも、すでに生まれたものでも、これから生まれようとするものでも、一切の生きとし生けるものは、幸せであれ。

何びとも他人を欺いてはならない。たといどこにあっても他人を軽んじてはならない。悩まそうとして怒りの想いをいだいて互いに他人に苦痛を与えることを望んではならない。
あたかも、母が已が独り子を命を賭けても護るように、そのように一切の生きとし生れるものどもに対しても、無量の慈しみの意(こころ)を起すべし。

また全世界に対して無量の慈しみの意を起こすべし。上に、下に、また横に、障害なく怨みなく敵意なき慈しみを行うべし。
立ちつつも、歩みつつも、坐しつつも、臥しつつも、眠らないでいる限りは、この慈しみの心づかいをしっかりとたもて。

この世では、この状態を崇高な境地と呼ぶ。
諸々の邪な見解にとらわれず、戒を保ち、見るはたらきを具えて、諸々の欲望に関する貪りを除いた人は、決して再び母胎に宿ることがないであろう。

●索引
1. 最初期の仏教とは ・・・・・・・ 0:00:00
2. 最古の経典スッタニパータ ・・・ 0:15:06
3. 願わしい心境 慈悲喜捨 ・・・・ 0:25:07
4. 老子に通じる 知足の説 ・・・・ 0:33:22
5. 三昧一心の安定が大切 ・・・・・ 0:41:59
6. ブッダの幸福論 ・・・・・・・・ 0:47:04
7. 神々が歓喜したブッダの誕生 ・・ 1:01:38
8. 予言されたブッダの将来 ・・・・ 1:10:14
9. 近親の死に打ちひしがれるな ・・ 1:15:45
10.ブッダが説く人生の指針・・・・ 1:26:00
11.懐旧か新規か・・・・・・・・・ 1:33:11
12.最上の人とは・・・・・・・・・ 1:39:53
13.彼岸に至る道の物語・・・・・・ 1:50:47
14.バラモンとの対話・・・・・・・ 2:07:50
15.生と老いの理・・・・・・・・・ 2:17:00
16.現代人へのメッセージ・・・・・ 2:24:01
@KaoruGreenEmerald​

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